坐骨神経痛から復活のダンス再開

 椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛の症状が出て、情熱を注いできた社交ダンスを全て中断し治療に専念してきた。最初に行ったスポーツ診療科を整形外科と併記している大学病院では、外科手術の必要が無い自分のような患者は相手にされてないと感じるような扱いを受け、痛み止めの処方だけもらって帰った。藁をも掴むような思いで紹介状無しの加算を受け入れて行った人気の病院の患者に対する扱いには腹立たしい思いが残る。

 リハビリのための指導は一切しないという医師の説明から、やむなくネットで坐骨神経痛というキーワードで検索してみたら、かなりの数の整体や整骨院がヒットした。同じ悩みの人達がかなり多いと推測された。坐骨神経痛の治療を売りにしている数多くの中から通院に便利な同一沿線にある整体院を3つほどピックアップし、そのうちの一つに予約を入れた。それが10月22日。いずれハシゴしてその中から気に入ったところを決めることになるだろうというくらいの軽い気持ちであった。

 最初の施術の時に坐骨神経痛の場合5~10回で痛みが無くなる人が多いという説明を受けた。椎間板ヘルニアでは手術をしても完治するのは極めて稀で生涯つきまとわれる病気だというイメージが強い。だからその説明はセールストークとして受け止めた。

 最初の施術の時に骨盤と背骨の歪みとそれに伴う神経への圧迫で痛みが生じているという説明があった。骨の歪みは誰にでもあるらしいが限度を超えると痛みが出るので調整して骨の歪みを修復する必要があるらしい。それと同時に自分の症状に合ったストレッチも教わった。最初は軽い気持ちで選んだ整体院だったが、幸運にも自分との相性は良かったようで通院の度に症状は軽くなり、徐々に痛み止めの薬も飲む回数を減らしていった。







 そして不思議なことにあれほど痛みで四六時中顔をゆがめて生活していたのに普通の表情で生活できるようになったのが通院5回目の11月中旬頃であった。この頃からトレーニングジムのメニューにランニングマシンを加えて毎日3キロ前後走ってみた。これを一週間続けて身体の反応を自分で観察したが筋肉の心地良い張りはあるものの、恐れていた痛み再発の兆候は無い。そこで運動の強度を更に上げて中止していた早朝の10キロランニングを再開してみた。これでも大丈夫なようなので、ついにダンス練習場行きを再開することにした。中断前よりも滞在時間は1~2時間短縮して11月22日から3回通ってみた。久しぶりのダンス練習で以前のようには動けないものの、腰の周辺に鉛を抱えたような重苦しさはなくなって楽に動けるようになってる。これで悪影響が出ていないか12月2日に整体に行き確認してもらったら大丈夫なようであった。

 ということで今後個人レッスンの再開に踏み切ることにする。一時はダンスから足を洗うという最悪のケースも覚悟していただけに半信半疑の気持ちでの再開である。前述したようにこの病気は痛みが無ければ忘れてしまうほどだが、突然の再発を繰り返す例が多いということを聴く。だから正直なところ常に腰に爆弾を抱えている恐怖と向き合いながらのダンス再開となる。

 今後坐骨神経痛再発リスク最小化のため、手探り状態で試行錯誤は続くと思う。なにしろ病気の直接の引き金となった原因が不明のため、疲労累積を腰に感じたら運動強度を軽減することくらいしか考えつかない。あの痛みの恐怖は今でも拭い去ることが出来ないから、危険な兆候を見逃さないように神経質なほど体調管理に細心の注意を払うよう心がけたい。

 よって今後は個人レッスンモダン・ラテン共に週1回に半減させ、それに伴い練習場も週1回に半減させてみる積りだ。5年余り他に例を見ないほどのハードワークで突っ走ってきたが、そのお陰で当初自分で考えていた以上のレベルまで到達した反面、若い頃やっていたスポーツの過酷な練習と同様のことを自分に課してきたことに身体が悲鳴をあげたと考えた。もうそろそろ年齢相応のソフトな練習に切り替える良い時期かもしれない。

 坐骨神経痛の発症からこれまでを振り返ってみると、最初に頼った有名大病院ではダンスに復帰できるまで最短で三ヶ月という説明であった。ところが結果はほぼその半分の期間で復帰できたことになる。一体何が良かったのかと考えてみた。最初の大病院は痛み止め薬の処方をしてもらっただけで治療には何の功績も無い大失敗の選択であった。明確にこれだと言える根拠は乏しいが一つは整体の施術、二つ目はストレッチという2つが大きな効果を挙げたという気がする。いわば大病院の選択は大失敗したのに反して整体の選択では大成功だったという対照的な結果になった。




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