ラテンの先生は後で知ったのだが誰でも知ってる有名選手であった。業界知識皆無の状態だったその頃は体験レッスンを受け、他とは全く違う「これこそ本物だ」という直感が働いて即決で入会手続きをした。他方モダンの先生は、何回かレッスンを受けて「これはダメだ」と感じ、交代の模索を始めた。
プロなら誰でも基本くらい教えられると思い込んでいたので焦り始めたこの頃、ラテンを習っていた教室で若手ながらモダン基本のグループレッスンを担当している理論家を見込んで依頼することとした。
今だからこそわかるのだが本当にきっちり基本を学びたいなら安い先生は止めてトップ選手もしくは元チャンピオンに直接習うべきである。チャンピオンに近づくほど基本に磨きをかけることに時間を費やしている。今の4人の先生はそれぞれ元世界チャンピオンのコーチャーがいるので僕は元世界チャンピオンの孫弟子ということになる。
並行してモダンで代わりの先生を探していたところ、やはりラテンで通っていた教室でレッスン中の立ち姿とホールドが見とれるくらい素晴らしい男性教師が目に付いた。その先生の生徒は女性ばかりなので男性でも教えてもらえるか確認してからすぐに申し込んだ。この先生と相談の上パートナーの女性先生にしばらくウォークやボックスの基本を習って下地を作ってから後に直接レッスンを受けることにした。実はこの先生の選択が後日僕の眼力の正しさを証明することになる。
こうした紆余曲折を経た後に現在に至る教師陣4人体制が完成した。ひとつの教室に全部集約されたことになる。
10年6月からラテンの先生(女性)は一貫して不変。週2回。
10年7月上旬からモダン基本(男性)。週1回。
10年7月下旬からモダンの先生(女性)。週2回。11年7月からはリーダーの先生に代わる。
こうして担当教師陣が整ったが、いずれの先生にも最初に希望するレッスン内容について自分の考え方をまとめた文書を提出した。簡単に要点をまとめると、基本絶対重視・競技やデモに興味なし・ベーシックだけで美しく踊れることという内容だったように思う。
教室パーティや競技の応援には一回も行ったことなく、それと並んで重要な収入源である競技やデモに見向きもしない生徒など鼻も引っ掛けてもらえないというのが人から聞く一般的な教室だろうと思う。ところがこの3年間我儘なこの生徒に対し一回も勧誘の言葉を聞かないし、嫌味もなく他の生徒と同様のフレンドリーなレッスンが受けられていることに非常に満足している。
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