タンゴのリンクにおけるリード

 PPとCPとのコンタクトポイントの違いとそれに伴うフォルムの変化をベクトルという表現で解説した。即ちボディのストレッチが全く異なることに起因するフォルムの変化を明確に意識する必要性を求められたのである。

その後も先生の要求はどんどんエスカレートしている。

 タンゴのルーチンでは多分冒頭にウォークからリンクでPPになるのが最も一般的だろう。しかしこの時リンクで女性をPPに開かせるリードについて明確に理解して踊っている人達は上級者でも少ないと思う。
 ペアの場合は両者共にルーチンをわかって踊っているので、次がリンクだとリードする必要は全く無くて何となくPPになってるというのが殆どだと思う。本来のダンスとはリーダーが周囲の状況に応じて臨機応変にルーチンを変更しながら、リードでそれをパートナーに知らせて踊っていくものである。






 そんなことわかっていても実際に微妙なリードはどうやればいいのかわからないというのが自分も含めた大多数のダンサーであろう。

 今回はそこのところを教わった。まさに目から鱗である。

 ウォークからリンクに入るときに、CCからPPに変化する。コンタクトポイントは股関節右内側から右太もも外側へと変化する。この時最悪なのは手でパートナーを動かそうとすることだが、この文を読んでいる人の中にそんなひどい人はいないだろう。

 リンクの動きで重要なのはリンクが終わった時点で既に前進の動きに入っていなければならないということ。故に女性は回転して開くのだが背骨を回転軸として開くことが重要で、決して背骨自体の後退を伴ってはいけないということ。少しでも後退の動きが入ると前進への切り替えでタイミングが遅れてしまう。

 これが頭に入ってると男性はコンタクトポイントの股関節右内側で女性の股関節右内側を押して背骨を軸とした回転を促しながらわずかに新LODで前進した位置に右足を着地させることの意味がわかる。

 女性によっては感度の違いがあって、男性が1の力でリードして10動ける人もいれば1の力で1だけ動く人や10の力でリードしても1しか動かない人もいるらしい。プロの女性でもそれほど千差万別と先生が言ってるのでアマならなおさらだろう。理想的には女性のコンタクトポイントを軽く押すだけで察知して背骨で回転して開いてPPのストレッチ状態を作ってくれることである。

 ワルツなど他の種目でもCCからPPに変わるステップでは共通した基本のようなので自然に動けるよう繰り返し練習してみたい。


 



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