タンゴはキレが命の種目であり、軸の移動を均等に滑らかに行う他の種目とは全く異なる。そのようなタンゴ特有のキレのある軸の移動を実現させるために、二種類の立ち方を使い分ける必要がある。
一つは床の反作用を感じながらいつまでも立ち続けることが出来るような通常の立ち方である。そしてもう一つは一瞬だけ着地するものの次の瞬間には元の足に体重を戻すような立ち方である。
教室で先生は床に線を引いてその二種類の動きをやって見せてくれた。体力測定でやる反復横飛びを縦にやってる感じといえばわかるだろうか。
ここからは自分の解釈なので間違っているかもしれないのでご容赦。タンゴの場合軸移動の時間比が4:2:4であることは既に述べた。ということは一歩の移動を短時間で行うことが必要となる。これがタンゴ特有のキレを生むのだろう。しかしこのことは必然的にその場に留まるステップにおいては急ブレーキをかける必要が生じる。例えばリンクからPPでLODに進みCCになって止まるステップを考えるとわかる。従って急ブレーキであることを自分で明確に意識するのは勿論、パートナーにもリードでそのことを伝えなければならない。もしもリードが伝わらなければパートナーは勢い余って行き過ぎようとすることは明白だ。
反復横飛びを縦にやる練習によって、どのようなリードでパートナーに伝えることが出来るのかは不明である。まだ自分のレベルでは自分自身が二種類の立ち方を使い分ける意識を持って動けるようにシャドウで反復練習するのが先決ということだ。
以上のことと関連するテーマで先生から指摘された点を紹介する。動き始める時にトウを床につけヒールを上げて始動することは誰でも知っている。その時は当然その膝から前に動き始める。これは他の種目でも同じである。自分が間違いを指摘されたのはキレのある足の運びを意識するあまり、「相手に膝蹴りをくらわせてしまう」ような動きになっていたことだ。即ちヒールを持ち上げる動きは支え足の床へのプレスによって股関節が持ち上げられる動きと一体になっていなければならない。支え足のプレスが不十分なまま、もう一方の足の膝を急激に出すということは、先生の表現によると「膝蹴り」ということになる。
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